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2006年06月19日
カップの必要性は・・・
ネット包装だけでも結構ですが、商品としての完成度を高めるにはカップは不可欠です。
このカップは色々な意味で「保険」と考えてください。
ネット包装といえばひと頃養鶏場直販の専売特許でしたが、
最近、量販店の店頭でも多く見られるようになりました。
しかし、量販店向けの商品は必ず「カップ」に充填されてネット包装されています。
目的は色々とあります。
まずは商品保護性です。
量販店の場合、様々な商品とともにレジ袋に詰め合わせて持ち帰るという条件から、
レジ袋の中で他の商品からの加重で卵が破損しにくいようにカップで保護します。
商品を自由に選んでいただく量販店だからこそ、
陳列棚でお客様が手にとって置き直しても破損し難いことも同様です。
おそらく、この時点で破損することが一番多いようです。
そのために、開発されたのがミネソタカップで、下段(底)の卵を立てて充填するだけで、
随分破卵率が低下したとの高い評価を頂いております。
さらに、万が一店頭で破損した場合にも他の商品やお客様の着衣を汚したりすることが
避けられることも重要な要素です。レジ袋の中も同様です。
作り手側の利点として、包装し易いこともカップを使用する一つの理由のようです。
そして、豪華に高級品に見えることも忘れてはなりません。
商品は中身が良いに越したことはありませんが、
見栄えも重要な要素です。ここを魅せられるか、魅せられないかが、売れ行きに差をつけます。
「競うことの無い養鶏場直販」は、大きな誤解で、お客様はしっかりとした目で比較しています。
量販店の卵と養鶏場直販の卵とは比較するべきでないとの意見もごもっともですが、
実際には消費者の目はあるときは冷静で、あるときは惑わされていることもあります。
量販店のネット包装卵を多くの消費者は養鶏場直販の卵と比較している場合が多く、
カップに入った機能性や、ラベルの意匠性で量販店の商品に軍配を上げることは少なくありません。
まったく逆で、養鶏場直販卵を量販店の一般卵(白玉10個)パックで販売したら、
kgあたり100円台が妥当と思われます。300円台では高いという印象で、
400円台以上でしたら高すぎる!!という印象になります。
これがまさに「包み」「装う」の「ようそう」が重要な市場評価です。
投稿者 Melody : 2006年06月19日 10:46