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2006年11月02日
タマゴパック製造事情<原価・価格について>
タマゴパックの価格について・・・
10個用のレギュラーパックは大量(トラック単位)に購入すると3円以下です。
でも2個用のパックは安い種類のものでも10個用より安くなりません。
もちろん生産ロットの違いです。需要と供給のバランスです。
10個のレギュラーパック(汎用品)と10個の特殊卵用のパックの価格差は、
生産ロットもさることながら材料費の差が大きく影響されます。
蓋を平らにすることにより全体強度が落ちますので、
どうしても原材料シート(板)の厚みをあげなくてはなりません。
最近10個の特殊卵は需要が多く、生産量が急増しており、
2個パックなどと比べると生産ロットによる、
製造コストはずいぶん軽減化されてきています。
パック工場=プラスチック加工工場の加工賃計算は、
機械が1回(周)動いたことにつき○○円です。
タマゴパックの場合、機械が上下に1作動(往復)して○○円です。
仮に1作動100円としますと、
そこで10枚分のパックの金型を載せて作動させた場合、
100円÷10枚=1枚あたり10円の加工賃です。
50枚分のパックの金型を載せて作動させれば、
100円÷50枚=1枚あたり2円の加工賃です。
原材料や運賃はパックの厚みや寸法が同じなら変わりませんから、
この加工賃の差が大きく、
さらに、ここに金型や機械の償却費が加わりますが、
その償却費も生産量で分割しますから、大量ロット品ほど割安になります。
10個のレギュラーパック(汎用品)は、年中大量の需要がありますから、
大型の生産機に大型の金型を固定して製造しますので、
効率よく生産できます。メーカーによっては、24時間稼動させる場合もあります。
一方、特殊な製品は1日どころか、わずか1時間機械に載せたら、
また次の金型を載せ変えて製造します。
その金型交換の時間はロスとして加工賃に加わりますし、
当然、生産量が少ないので小型の機械です。
でも機械一作動の加工賃は大型・小型にあまり差が出ません。
ならば、特殊な製品も大型機で生産すれば?と思われますが、
特殊な製品は需要数が少なく、
大型機では少量作ることが難しく大量の在庫ができてしまいます。
そのかわり、小型機用の金型ですから、
金型費用は安価につきます。でもやっぱり需要量がすくないので、
償却は分割してみると大差ないのが現状です。
ただし、特殊な製品や個性の強い容器が年々求められており、
各メーカー開発は積極的です。
お客様もオンリーワンを目指す商品つくりに積極的で、
やや高価な容器にもご理解いただき、
お買い求めいただく量が増えております。
弊社では、特に小型生産機を主体に特殊な、
また、個性の強い容器を積極的に開発し発売しております。
今後ともこの路線で継続してまいります。
よろしくお願い申し上げます。
投稿者 Melody : 2006年11月02日 10:03